天穂のサクナヒメ PR

【天穂のサクナヒメ】サクナヒメって面白い!?ゲームクリアしたのでレビューしてみました

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今回は2020年11月12日に発売された、天穂のサクナヒメをクリアしたのでレビューをしてみます。

発売元はマーベラスですが、開発は「えーでるわいす」という同人サークルです。ただ、インディーゲームとは思えないほどのクオリティが話題を呼び、まさかの大ヒットとなったゲームです。

筆者はゲームクリアし、クリア後の要素もプレイしましたが、かなり面白いと思います。なぜサクナヒメが面白いと思ったのか、そもそもサクナヒメとはどんなゲームなのかを記事にしてみました。

天穂のサクナヒメってどんなゲーム?

2020年11月12日発売で、対応プラットフォームはNintendo Switch、PlayStation4、PC。ジャンルは和風アクションRPGで、最近のソフトにしては珍しいオンライン要素なしの1人プレイ専用です。

前述の通り、開発は同人サークルの「えーでるわいす」であり、なんと開発スタッフは2名で、開発期間は5年もかかったそうです。

ただ同人ゲームにありがちな、グラフィックのクオリティが低いなども無く、しっかりと作り込まれているのが印象的なゲームです。

ゲームの最大の特徴は「米作り」であり、サクナヒメのストーリーにおいて米作りは重要な役割を持ちます。主人公のサクナヒメは、武神タケリビと豊穣神トヨハナの間に生まれた神で、両親から双方の資質を受け継いでいます。その為、豊穣神としての能力を高める為に米作りをする事で、サクナヒメの能力がレベルアップしていきます。

この米作りの完成度が高いのが話題となっており、米作りの工程は実際のものと同じように行われます。その為、米作りの攻略はJA(農協)のホームページを見るとわかりやすいとまで言われています。今まで無かった米作りシミュレーションと、アクションRPGが上手く融合したゲームが天穂のサクナヒメです。



筆者の評価は星4!レビューまとめ

冒頭でも紹介しましたが、筆者的にはかなり面白いゲームです。AmazonレビューやSNSでの評価も高く、オンライン要素の無いゲームにしては珍しい評価だと思います。

Amazon風に星5段階で評価した場合、筆者の評価は星4。凡ゲーでもなく、神ゲーでもない、良ゲーだったという感想です。

ではサクナヒメをクリアしてみての感想を項目別に紹介していきます。

ストーリー

武神と豊穣神を両親に持つサクナヒメ。家の財産を食いつぶしながら自堕落な生活を送っていましたが、ひょんなことから、人間達と共に鬼に支配された島の調査をするように主神より命ぜられます。

当初は不満を口にし、人間に対して不遜な態度だったサクナヒメでしたが、ストーリーが進む事に人間達との絆が生まれ、神として成長していく。といった王道のストーリーですが、島での生活に食料が必要、豊穣神として成長する為に米作りをする。といった要素が上手くフィットしていると思いました。

シナリオ自体はそれほど長くはありませんが、開始からエンディングまで上手くまとまっていると思います。

キャラクター

キャラデザイン、グラフィック、声優はとても良い出来です。インディーゲームと思っていましたが、良い意味で期待を裏切られた部分です。

主人公のサクナだけでなく、他の神、一緒に過ごす人間もそれぞれキャラクターがしっかりしています。最初はお互いにギスギスしている場面も多いですが、一緒に過ごすうちにそれぞれのバックグラウンドが明らかになっていきます。ストーリーを進めていくと、登場するキャラクターに感情移入しやすく、終盤の展開は胸が熱くなる場面も多かったです。

キャラボイスも期待していませんでしたが、ストーリーに必要な部分はほぼフルボイスでした。この辺りも好印象でした。

米作り

本格的な米作りが可能ということで話題となっていましたが正にその通りで、かなり本格的な作りになっています。

種の選別から、苗を育て、田起こし、苗植え、そして分けつ…とかなり専門的な仕様となっています。もちろんゲーム内でもチュートリアルやアドバイスがありますが、農業経験者だと攻略しやすいです。それほどに米作りの部分は上手く作られていると感心しました。

購入前は「米作りってめんどくさそう」というイメージが強かったですが、かなり本格的な仕様なので作業感が少なく、農作業をすれば新しい技を覚えてさらにテンポが良くなるのがGood。

主人公サクナヒメはこの米作りの結果により強くなる、つまりRPGにおけるレベル上げに相当する部分なので、作業感は少なく、むしろこのゲームの中で1番気合いが入るポイントになりました。

一生懸命育てればリターンも大きくなり、アクション部分が面白そうと思って購入したのに、いつの間にか米作りがメインとなってしまうくらい出来が良かったです。

アクション

米作りと並んでメインとなるパートで、今では逆に珍しい2Dスクロール形式です。
操作としては、弱攻撃、強攻撃、武技(必殺技)、羽衣(ワイヤーアクション)を駆使して戦います。

アクション部分もしっかりと作り込まれており、方向キーとの組み合わせで攻撃パターンが変化します。突進攻撃から打ち上げ攻撃につなぎ、そのまま空中コンボ後に叩きつけて他のモンスターへぶつけるといった事も可能。武技の種類も多く、方向キーとの組み合わせで5種類まで付け替え可能。

羽衣はワイヤーアクションの様に移動可能で、天井や壁を羽衣で掴んで移動したり、モンスターを掴んで投げたり、裏回ったりという動作が可能。
全体的にスピーディーで直感的な操作が可能なので、アクションゲームとしての質も高いです。

ただガードが無く、敵の攻撃を防御するにはブロッキング(敵の方向にタイミングよく方向キー入力)が必要だったり、一部の武技が強すぎて、羽衣技が空気になっていたりとアクションパートのバランスはお世辞にも良いとは言えないです。

難易度

難易度は高すぎず、低すぎずと言った所でしょうか?個人差があるので何とも言えませんが、個人的には普通だと思います。

アクションパートでは、体力が0になるとダンジョンの入口から再スタートとなり、それまでに入手していたアイテムなども入手していない状態に戻ってしまいます。
なので10分くらいかけて探索し、その後に雑魚敵にやられてしまうと、その10分が完全に無駄になってしまいます。ダンジョンの性質上、後半に強敵や敵の数が増えることが多く、またゲームシステム上、回復薬が無く、日が沈むと敵が強化されるので、意外と探索してからやられてしまうパターンが多かったりします。これが結構ストレスなので、個人的にはマイナスポイントです。

ボス戦はそれなりの難易度ですが、倒せない時は米作りをしてサクナを成長させれば倒せるようになっている作りは好印象です。

やり込み要素

ゲームクリア後はセーブデータの引き継ぎが可能。米作りをしてサクナの能力を上げるも良し、100層からなるダンジョンのクリアを目指すも良し、アブラムシくんというミニゲームの記録を狙うも良しとなっています。

特に100層のダンジョンは、クリア後に高難易度の300層まで解放されるので、必然的に米作りを進めないといけません。

モンハンの様に、ゲームクリアしてからが本番みたいなデザインではないので、クリア後のやり込み要素は少なめな印象。米作りのスキルや道具もほとんど追加されることが無いのは残念なところです。



不満点

面白いゲームなのですが、プレイしてみて不満点もいくつかありました。特に大きいのが「敵のバリエーションが少ない」こと。

雑魚敵やボスの種類が少なく、何度も同じような敵と戦う事になります。ストーリーが進むとサクナの能力に併せて敵も強化されるのですが、同じ敵ばっかりで行動パターンは変わりません。攻撃力と体力が増えた同じ雑魚敵と何度も戦うので飽きてきます。

また、ボス敵も同じように何度も登場します。もちろん攻撃パターンは変わらないので、物語の後半に攻撃パターンが2つしかない序盤のボスの強化版と戦う羽目になり、これがかなり面白くありません。

アクション自体は出来が良いだけに、敵の種類が少ないのは残念です。ここは個人的に1番不満な点です。

総評

天穂のサクナヒメの価格はSwitch・PS4・PC版が5478円(税込)。ゲームクリアまで約25時間とそこそこのボリュームがあります。

個人的には、ボリュームの割には少し高いかな?といった評価。

ただ、米作り&アクションの完成度が高い。米作りという新しいジャンルである。ストーリーやキャラクターの完成度も高い。というポジティブなポイントを考えると、定価で購入しても十分楽しめる作品です。

雑魚敵やボスの種類が少ないなどの不満点もありますが、米作りの完成度が高く、単純に米作りのシミュレーションとしても十分楽しめる作品だと思います。