看護

なぜ看護師はタメ口を使う?患者さんに対する看護師のタメ口を考察しました

筆者は現在ICU(集中治療室)で看護師をしていますが、看護師による患者さんへのタメ口を見かける事も多いです。

医療者の患者さんへの言葉遣いは時に、患者さんやその家族からのクレームとなる事もあります。しかし病院内では医療者、とくに看護師による患者さんへのタメ口が多いのが現状です。

なぜ看護師を初めとする病院スタッフは患者さんへタメ口を使うのでしょうか?誰しもが一度は疑問に思ったであろう、病院のスタッフによるタメ口について、筆者なりの考えをまとめてみました。

看護師はなぜタメ口になってしまうのか?

看護師は医療職ですが、サービス業としての面が強いので、きちんとした接遇が求められます。

そんな接遇が大切な職業ですが、何故か患者さんへのタメ口が多いのも事実です。看護師が患者さんに対してタメ口になってしまう理由は以下が考えられます。

看護師は強い立場である

看護師は看護というサービスを提供するのですが、基本的に患者さんは看護の提供を断る事ができない事がほとんどです。

自身で清潔や排泄のセルフケアが行えない場合は、介護者に依存するしかないので、介護者は『してあげている』という感情が芽生えやすいです。

患者さんへ看護を行ううちに、『自分が強い』あるいは『患者さんが弱い』といったように、立場の強弱が生まれてしまいます。そのせいか、患者さんにはタメ口だけど家族には敬語を使う看護師も多いです。

看護師はモンスターペイシェントや訴訟の問題があるので弱い立場でもあります。しかし患者さんよりも知識があり、患者さんの体に医療行為を行う看護師は強い立場でもあるのです。

患者さんの一部分しか見ていないから

看護師は患者さんの一部しか知ることができません。

例えば精力的に働いて、家族のために尽くした人が認知症になってしまった場合、看護師にとってはただの認知症の患者さんかも知れませんが、家族にとっては立派な人であり大切な家族なのです。

看護師は患者さんの病気である部分しか見えないかも知れません。しかしどんな患者さんでも病気以外の背景があり、生活がある事を知っておき、患者さんには敬意を持って接する事が看護師には求められます。

こうした患者さんの背景を見ずに、ただの病気の人と思ってしまっているのが、タメ口に繋がってしまっているのかも知れません。

先輩看護師がタメ口を使っているから

実は多い理由と思われるのが、先輩がタメ口を使っているのを真似している場合です。
新人看護師は先輩看護師の良い部分も悪い部分も真似してしまうものです。

最初はタメ口に抵抗があっても、周りがタメ口を使っていると、つい使ってしまうのかも知れません。



大事なのは患者さんや家族さんとの信頼関係

筆者は看護師が患者さんに対して絶対にタメ口を使ってはいけないとは思っていません。

大事なのは看護師と患者さん(またはその家族)との信頼関係が築けているならば、タメ口もありだと思っています。

入院患者さんは食事、清潔、排泄といった生活を病院で行っています。看護師はそんな患者さんの生活に関わるので、親密な関係になる事も多いです。

患者さんや家族さんから信頼を得られる事もあるので、お互いに信頼関係が築けているならばタメ口もありだと考えています。



まとめ

・看護師は患者さんに対して『してあげている』という感情が芽生えやすい

・患者さんは病気である部分がクローズアップされやすい

・先輩看護師のマネをしてしまっている場合もある

・患者さんと信頼関係を築けているなら、タメ口もアリかもしれない

看護師はサービス業でもあるので、接遇という部分では特に気をつけたいところです。

どれだけ勉強をしていても、患者さんに対する接遇でトラブルになってしまえば勿体ないです。

患者さんにとっては看護師の接遇が、看護師を評価するポイントになります。初心を忘れず、患者さんに対する敬意を忘れずにしたいですね。